HTML5について
HTML5は「Hyper Text Markup Language」の新しいバージョンの事です。Webページを作成する上で一般的に用いられているのがこの「HTML」ですが、以前のバージョンである「HTML4.01」から10年以上経ち、大幅にバージョンアップされようとしています。このHTMLのバージョンアップはWebをバージョンアップさせると言っても過言ではないくらい大きなものと言われています。
バージョンアップによる変更点の代表としては、以下の様なものがあります。
- グラフィックスを描画できるCanvas機能の追加
- 動画,音声を再生できる機能の追加
- 文書構造に関する要素の追加
- フォーム要素の強化
- ドラッグ&ドロップAPIの追加
詳しい内容は各項目で説明するとして、これら以外にも様々な変更点があり、Webが大きく進化するという事が多少なりともお分かりになると思います。
HTML5は現時点(2010年6月14日現在)では仕様でしかなく、普及するのにも数年という長い時間が必要になるでしょう。2022年に使うことができるという話もあります。
なので、学ぶ価値が無いという訳ではなく、GoogleChromeやFirefoxなどのブラウザはHTML5の実装に取り掛かっており、今後HTML5は一般的になることは間違いないのです。2022年という数字も、実はW3Cが最終勧告に至る時期を見積もったもので、現時点でもう既にHTML5は使用可能です。
HTML5とAPI
簡単に紹介をさせて頂いたHTML5ですが、この名称はかなり広義的なものです。まず様々なHTML5の要素・属性があり、それらに関連するAPIがあるからです。APIとは、ソフトウェアを開発する際の命令や関数の集合のことを言います。APIは基本的に一つ一つが独立していますが、これらもまとめてHTML5と呼ばれています。
APIには以下の様なものがあります。
- Web SQL Database
- Web Sockets
- Web Workers
- Web Storage
- Geolocation API
上記のAPI以外にも数多くのものが策定中です。また、変更が加えられる可能性もあります。
こういったAPIの登場により、オフラインでもWebアプリが使用できるようになったり、クライアント上にデータを保存することができたり、サーバとの双方向通信を行うことができるようになります。これらよりAPIを含めたHTML5は、Webアプリケーションを作成するためのプラットフォームを強く指向していると言えます。元々HTMLはアプリケーションの開発を行うものではありませんでしたが、HTML5によってWebアプリケーションの開発を行えるまでに進化したのです。